日常

2016.02.24

御柱祭情報~御柱祭に向けた準備が本格化 その1~

平成28年2月15日(月)上社御柱抽籤式が終わり、
上社・下社の全地区担当する御柱(おんばしら)が決定致しました。

上社も担当地区ごと、具体的な作業が始まりました。
玉川・豊平地区は前宮三の御柱担当となり、この週末、
御柱本体の前後に取り付ける針孔梃子(めどでこ)用材の伐採が行われました。

諏訪大社の「御柱本体」は「樅(もみ)」の木を使っていますが、
「めどでこ」は「楢(なら)」を使用する事が多いです。
また、「めどでこ」は各地区で用意し、御柱曳行(えいこう)シーンによって、
長さの違う数種類の「めどでこ」を準備します。
玉川地区が予め下見した用材を10本(うち5本は豊平地区分)、
ほぼ1日かけ、伐採→搬出(→皮むき)を行いました。
立派な「めどでこ」用材の下準備がケガなく終了し、一安心です。
今後は、紅白の布を巻き化粧をし、足場をつけ、「めどでこ」に乗れるよう施します。

めどでこ用材の伐採風景①
めどでこ用材の伐採風景①
めどでこ用材伐採風景②
めどでこ用材伐採風景②

下社の御柱にはない「めど」。
上社木落しや上社川越えの際、「めど」に乗っている氏子は
各地区の選ばれし存在として称えられます。
選ばれた者は、華やかに余裕を持って、近年はかつ安全に、
その場を務める責任を背負います。
いつか来るその責任を全うする為、それぞれ鍛錬の場を設けます。
多くの者が集まり、「めど乗り」の練習が上社担当地区では行われています。

めどでこ乗り練習風景①
めどでこ乗り練習風景①
めどでこ乗り練習風景②
めどでこ乗り練習風景②
めどでこ乗り練習風景③
めどでこ乗り練習風景③

祭り当日に使われる「めどでこ」は長いものだと8~10mで、
片側10名乗りになります。
写真の練習用「めどでこ」は長さ5m前後で片側6名乗り(乗っているのは5名)。
最大5mの高さから落下しないよう、自分の腕力で自分を支え、周りから掛かる重力に抗う。
また、「おんべ」を上手に左右に振り、背筋を伸ばし、正面を見て、華やかに。
更には、万が一の時に備える体制をとるなど、先輩から指導され経験を積んでいきます。

一人の人として、果敢に「めどでこ」と対峙する。
毎回、初めは期待より不安が勝っている気がします。
しかし、練習や準備を進める間に、
7年前の記憶が蘇り、自らが研ぎ澄まされ、
経験した、眼下に広がるあの大観衆に身震いする自分が、
再び体の中から現れてきます。

あの感覚がそこまで迫ってきていると、実感し始めている毎日です。
楽しい、辛い、嬉しい、怖い、生きている。
生命がそれぞれ輝き、それが集まることでもの凄い力を発っする非日常。
それが信州諏訪の「御柱祭」だと思います。

 

『信州 諏訪 御柱祭ホームページ』http://www.onbashira.jp/